賃貸仲介で繁忙期以外の時期を乗り切れるのか
賃貸物件の仲介の繁忙期はカレンダーを見れば一目瞭然です。
「人の異動」のジーズンと同期しています。毎年1月から4月までの時期です。
新入学・新入社に合わせた移動や引っ越しはもちろんのこと、会社などをみても異動のジーズンですので、そこに伴う引越しも日本全国で一斉に発生しています。
しかし、この時期に盛り上がった分だけその後の落ち込みが激しいのも本当の事です。
賃貸の入居希望者の考え方や動向について
しかし賃貸仲介の繁忙期が終わったあとは、転居する人が全くいなくなるわけはありません。
消費者の心理からいえば、オンシーズンの最中に賃貸住宅を探すのは競争も激しく、不動産オーナー様も強気になる。
つまり入居希望者の有利な展開になりにくいです。
あえて時期を外して転居を考えている方もいます。
さらに競争がなく、入居条件の交渉ができるメリットも多くなるわけですでそこを狙ってくる方もいるわけです。
最近の賃貸物件の契約期間の動向について
興味深いデータがあります。
20年ほど前の賃貸契約では、新規賃貸契約の契約者の賃貸契約期間は6割以上が3年超の期間住み続ける方が大勢を占めていました。
しかし最近のデーターでは2年を超えない期間の契約者が非常に増えています。そしてこの数字は年齢が若い方ほど謙虚であります。
ある程度の年齢層の方が、長く住んでいるのはよくわかります。
馴染みの環境を変えたくない、生活を変えたくない、友人知人と離れたくない等が理由に挙げられます。
では若い方の転居の理由は?
こちちらも簡単に「これです!」とは言い切れませんがいくつか挙げてみますと、
●若い世代の人達は、昔のように自家用車を持つなどの経済的な負担がない
●転勤・転職を含めた就業体系もバラエティになっている(これについては負の側面もあると思います)
●今の部屋に入居した後に「こんなはずではなかった」などの不満が噴出
●離婚・別居などの確率が高くなっている
他にも理由はたくさんありますが、世の中の移り変わりを目の当たりにして多様な状況が生まれています。
賃貸仲介の閑散期に空室対策のターゲットは
最近の賃貸仲介では不動産オーナー様から見れば、有利なことばかりではなく、過去の状況とは消費者の動向が変わってきているのは、肌で感じているのではないでしょうか。
では賃貸仲介の閑散期には、空室対策としてどのようなお客様をターゲットに狙えばいいでしょうか。
やはり30歳代以下の若い世代の人達ではないでしょうか。転居することに抵抗感がなく、フットワークも軽い。
この年代の人達の性質を考えてみましょう。
●経済が低迷している時期に育った人達なので経済感覚がシビア。
●賃貸仲介の手数料を無駄なお金を考えたり、車などの所有も無駄と考えている。移動はもっぱら電車・バスという人達が多いです。
●かと言って、住宅の設備や内装にはこだわりがある。
●昔ながらの古い設備には見向きもしない人が多い、バス・トイレ別は当然との感覚を持っています。
●だからといって、新築物件並の状態を希望しているわけではない。
●インターネットを使って部屋を探すので、決断は早い
こんな感じでしょうか。
今回は空室対策の入居希望者のターゲットを考えてみるということをご紹介しました。
賃貸仲介の繁忙期にお部屋が決まらずに空室対策に悩んでいる賃貸物件の今後の対応策のヒントになれば幸いです。
関連した記事を読む
- 2024/11/05
- 2024/11/01
- 2024/10/28
- 2024/10/24
お客様に対して、不動産に関する複雑な内容でも、少しでも分かりやすくご説明できるよう日々努めております。