徒歩65分の物件を見つけた話。最寄り駅って、どこまでが最寄り?
先日、ある不動産ポータルサイトで物件情報をチェックしていたところ、驚きの表記を見つけました。
「最寄り駅まで徒歩65分」
目を疑いました。1時間以上歩くのに“最寄り駅”と呼ぶのか?と。
実はこの表記、ルール上は間違っていません。
不動産広告では、徒歩所要時間は「80メートル=1分」で計算します。つまり65分というのは、駅まで約5.2キロ。
たしかに歩けなくはありません。
ハイキング気分で歩けば、小旅行くらいの運動量です。でも、ここでふと疑問がわきます。
「それって最寄り駅って言えるのか?」
徒歩表示のルールと“現実
この徒歩表示、実際の所要時間とは異なる場合があります。
信号待ちや坂道、歩道の有無、夜道の安全性などは一切考慮されていません。
あくまで「地図上で直線的に測った距離」を80メートル1分で換算しているだけなのです。
つまり、誰が歩くか、いつ歩くか、どう歩くかは関係なし。そこにリアルな生活感はありません。
情報の正確さより、納得感を大事にしたい
不動産業界の人間としては「一応ルールに従って表記している」と言えるのですが、見る側からすれば「騙された感」が出てしまうケースもあるでしょう。
徒歩65分と聞いて「遠いな」と思う人もいれば、「え、それでも最寄り駅って言っちゃうんだ」と笑ってしまう人もいます。
個人的には徒歩65分まで行くなら、正直に最寄り駅:〇〇(車で15分)と書いたほうが、誠実に感じるのではと思ったりもします。
情報の誠実さが選ばれる時代へ
今はSNSでも物件情報が話題になります。ちょっと極端な表示があると「盛ってる」「詐欺っぽい」と叩かれる時代。
法律だけでなく「生活者目線で納得できる情報か?」という感覚が、ますます重要になってきています。
今回の徒歩65分問題は、不動産広告の表記ルールに潜むギャップを分かりやすく浮き彫りにしてくれました。
物件情報は、"見せ方"ではなく、"伝え方"が問われる時代に入っています。
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