マンションの防災対策、できていますか?福岡市が「マンション防災・減災マニュアル」を公開
福岡市に住む世帯のうち、約8割(約64万世帯)はマンションなどの集合住宅で暮らしています。つまり福岡市民の多くにとって、マンション防災は他人事ではありません。
マンションは鉄筋コンクリート造が多く、耐震性や耐火性の面では戸建て住宅より安心できる面があります。しかし、その分マンションならではの弱点もあります。
・停電でエレベーターが止まり、上層階への行き来ができなくなる
・断水や排水管の破損で、水道やトイレが使えなくなる
・玄関ドアが歪んで開かなくなる
・各住戸が独立しているため、隣に何かあっても気づきにくく孤立しやすい
戸建てと違い、マンションは「専有部分(自分の住戸内)」と「共用部分(廊下やエレベーターなど)」が組み合わさった建物です。自分の部屋が無事でも、共用部分が使えなくなれば生活に大きな支障が出ます。
「うちのマンションは頑丈だから大丈夫」と考えず、一人ひとりが備えておくことが、いざという時の安心につながります。
今日からできる4つの備え
1. 家具の固定とガラス対策
地震の揺れは高層階ほど大きくなる傾向があります。これは「長周期地震動」と呼ばれる、ゆっくりと大きく揺れる現象が高層階で増幅されるためです。家具の転倒防止金具の取り付けや、窓ガラスへの飛散防止フィルムの貼付は、階数が高い部屋ほど優先して行いましょう。
2. 水・食料・トイレの備蓄
停電でエレベーターが止まると、水や食料を買いに行くこと自体が難しくなります。目安として、飲料水・食品は最低3日分、余裕があれば1週間分を備蓄しておきましょう。モバイルバッテリーやカセットコンロも、停電・断水時の生活を支える必需品です。
特に見落とされがちなのがトイレです。断水や排水管の破損で水洗トイレが使えなくなるケースは珍しくありません。凝固剤で排泄物を固めて処理する「携帯トイレ」を、1人あたり1日5回分×7日分=35回分を目安に用意しておくと安心です。エレベーターが止まっている間の持ち出しを考え、玄関近くなど取り出しやすい場所にまとめておくのもおすすめです。
3. ハザードマップで自宅のリスクを知る
「ハザードマップ」とは、地震・洪水・土砂災害などが起きた場合に、どのエリアでどの程度の被害が想定されるかを示した地図です。福岡市のホームページなどで公開されており、自分の住むマンションが浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っていないか、事前に確認しておきましょう。
マンションの場合、建物の耐震性や立地によっては、避難所に移動せず自宅にとどまる「在宅避難」が可能なケースもあります。避難所に行くべきか、自宅にとどまってよいか、災害の種類ごとに事前にイメージしておくと、いざという時に迷わず行動できます。
4. 住民同士のつながりをつくっておく
災害時、最初に頼りになるのは同じマンションに住む人たちです。日頃からあいさつを交わす程度の関係でも、いざという時の声かけや安否確認がしやすくなります。管理組合の会合や自治会の集まりなどを利用して、「災害が起きたらどう声をかけ合うか」「支援が必要な人にどう対応するか」を話し合っておくと、実際の場面で動きやすくなります。
まとめ
福岡市は、これらの対策をまとめた「マンション防災・減災マニュアル」という冊子を作成し、配布しています。
マンション暮らしの方は、この機会に一度、ご自宅の備えを見直してみてはいかがでしょうか。日頃の小さな準備の積み重ねが、いざという時に自分や家族、そして同じマンションに住む人たちを守る力になります。
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