マンション・アパートのお部屋で騒音がおこるのはなぜ?
アパート・マンション等の集合住宅では、上下の部屋で問題になるのが騒音です。
この問題は人それぞれに音の感じ方の認識の違いなどがあり、賃貸管理の現場でも根が深い問題です。
耳に聞こえる音は2種類に分けられる
日常、私達の耳に聞こえる音は大き分けて2種類あるそうです。
1「空気音」
例えば、洗濯中グォン、グォンと洗濯機の回っている音が、洗濯機の前に立っている人に聞こえます。
また、隣の部屋で誰かが呼ぶとその声も聞こえます。これが空気音です。
2「固体音」
回っている洗濯機の前で床に耳を当ててみましょう。
すると立っていた時とは別の大きな音が聞こえます。この音は洗濯機の足から床へ伝わり聞こえます。
これが固体音です。
ちなみに空気音は壁や床と行ったもので遮断することにより、容易に軽減することができます。
マンションなどの上下の部屋で問題になる音は?
アパート・マンション等の集合住宅の上下の部屋で問題になるのが「床衝撃音」です。
上の階の部屋の床に与えられた振動が「固体音」として下の階の部屋の天井に伝わり「空気音」として聞こえます。
食器を落としたり、スリッパの足音が聞こえたりすのが「軽量床衝撃音」
子供が飛び降りたり、家具を倒したりした場合の重い音を「重量衝撃音」
と言います。
建物の遮音の性能はどうなの?
一般的に建物の遮音の性能は構造によって異なります。わかりやすく表しますと
鉄筋コンクリート造 > 鉄骨造(軽量鉄骨造)≒ 木造
になります。
但し建物の特性や設備の仕様により差がありますのでご注意下さい。
木造より鉄骨のほうが遮音性がいいように感じられるかもしれませんが、柱の材質が違うだけであとの作りは同じですから、実は大差ありません。
鉄筋コンクリート造の建物の方が遮音性が高いことは間違いありません。
さきほどの「床衝撃音」の話に戻ります。
「軽量床衝撃音」は床材の変更やカーペットの仕様なのである程度対応できますが、「重量衝撃音」は建築段階での床の厚さなどに依存しますが、完全に防ぐのは無理です。
特にフローリングは、防音の面からすると実は良い素材とはいえません。
理由は、下の床への衝撃音が伝わりやすいからです。
かわりにCF(クッションフロア)、畳、カーペットなどの部屋はフローリングほどには床衝撃音を伝えません。
防音フローリングというのもありますが、賃貸住宅で採用されている部屋はまだまだ少ないです。
床衝撃音は完全に防ぐことはなかなか難しいです。
特にお子様がいる家庭では、床衝撃音がひどくなる傾向があります。
下の階への挨拶や、防音マットを敷くなどの共同住宅ならではの配慮が、当然ながら必要になってくるかと思います。
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