不動産の売買で売主が必ずやるべき大切なこと
何らかの事情で自分の不動産(土地や戸建住宅)を売る時にやるべき事はなんでしょうか?
知っておきたい、不動産売買の際に売主が必ず準備しておいた方が良いことを紹介します。
不動産に不備があるのは当たり前ではありません
「中古だから少しぐらいの不備があるのは当然でしょ」
たまに不動産売買の時にこういった事を言われるお客様がいらっしゃいます。
それは大きな勘違いです!
たとえ不動産といえども基本は数ある中古品と考え方は一緒です。
中古車でも中古DVD・CD・古本であっても、商品として売り出す時には最低限の整備をして売り出します。
例えば購入した車のエアコンやカーオディオが使えなくなったらどうですか?
CD・DVDの音や映像が音飛びしたり、途中で止まってしまったらどうですか?
販売店に不良品としてクレームを付けるのは間違いないはずです。
不動産にもこれらと同じことが言えます。
特に土地や戸建の場合、整備が非常に重要です。
そしてその整備というのが測量をして隣地との境界を確定しておくことです。
土地の測量は最低限やっておかなければいけない事です
測量というのは、文字通り土地の面積を測ることです。
以前に測量した結果が登記簿に記載されていて、売り出す際にはその登記簿面積を基に売却価格を決めます。
これを公簿売買と言います。
ただ、測量の技術は年々精度が上がっています。
数十年前に行った公簿面積と今の測量技術で測った面積とでは程度の差はあると思いますが、誤差があることがほとんどです。
測り直してみたら思っていたより土地の面積が広かった、もしくは狭かったということはよくあります。
1㎡にも満たない少々の誤差なら問題ないですが、大きく違っていると色々と問題が出てきます。
必ず今の測量技術の精度で土地を測直しましょう
例えば100㎡の土地を購入するつもりの買主が、実際に測量してみたら95㎡しかなかったとします。
これだけの誤差が出ることはあまりありませんが、100㎡の広さの土地に対してお金を払うのであって
「狭くなるのであれば売買代金を値下げしてくれ」とか、
「100㎡ないなら買わない」
と言ってくる買主がいてもおかしくありません。
売主側も同じです。
100㎡だと思って売買契約したものが、実は105㎡あったとします。
こんなに広ければ、もっと高く売れたのではないかと後悔するかもしれません。
ですので、売買契約する際に契約後に測量をする場合には
「測量の誤差があっても売買金額を変更しない」もしくは
「実測面積と契約書記載の面積が異なる場合は、その異なる面積に1㎡あたりの単価を乗じた金額を精算する」
という文言を入れて対応します。
土地や一戸建てを売る時は、まず現在の精度で土地を測っておいて売買対象面積を確定することをすすめます。
その測量した土地の面積で売却を進めれば、売買契約後のトラブルを無くす事ができるからです。
お隣さんとの土地の境界は確定しておきましょう
「ここが私とあなたの家との境界でまちがいないですね?」
境界の確定とは、このように隣地との境界点はお互いに確認してそのしるし(境界標)を入れることです。
通常ですと隣地との境にはブロック塀や壁があることが多いので、一見すると
「ここからここまでが隣地との境界」
と勝手に判断して売却・購入することが多いです。
それは大きな間違いです!
実は隣地の人との見解が異なっている可能性があります。
長年隣同士で顔見知りの関係ですと正直なかなか言い出しづらいです。
そんなうちに不動産が売却されて、所有者が変わってしまうとお隣さんとの関係が一度リセットされ、これをきっかけにして今まで言いたくても言えなかった隣地の人が
「前の人には言ってこなかったけど実は・・・」
と境界の場所について、新しい所有者(買主)に意義を言ってくる可能が非常に高いです。
買主にしてみれば今更そんな事言われても困ってしまいます。
場合によっては、買主が「整備不良」として売主にクレームがくる可能性があります。
このいわゆる「境界紛争」は非常によくあることなのです。
境界確定ができないということは、自分の土地がどこからどこまでか分からずに、広さも曖昧なままで売り出すようなものです。
万が一境界確定ができないのであれば、売ること自体を考え直した方がいいくらいの大問題です。
それだけ大事なことですから、土地や一戸建てを売る際には最低限「測量」と「土地の境界確定」この2点だけは必ずしておきましょう。
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