自己資金ゼロでは、不動産オーナーにはなれません
自己資金ゼロで不動産を購入して失敗するケースが、いまだに後を絶ちません。
なぜ自己資金ゼロで不動産の賃貸経営ができないのかを、これから簡単にご説明していきたいと思います。
まず不動産オーナーになるには不動産を取得すこと
不動産オーナーになるためには、不動産を購入(取得)することが必要です。
ただ、不動産物件を買えば不動産オーナーになれるのかというとそうではなく、物件を購入するためにいろいろな諸経費が必要になります。
例えば・・・
1,不動産業者に支払う仲介手数料
2,不動産取得税(だいたい固定資産税評価額の3%ぐらいです)
3,所有権移転登記の為の登録免許税
4,抵当権設定費用(ローンを借りる際に担保がつけられる際の設定費用)
以上の費用がトータルで中古の不動産物件ですと、だいたい購入価格の7~8%ぐらいかかります。
仮に建物の全額融資が金融機関でうけられたとしても、7~8%の諸経費を支払うための自己資金が当然必要になります。
この諸経費について基本的に金融機関は貸してくれません。
自己資金ゼロの人たちは今までどうやっていたのか
では、今まで自己資金ゼロで不動産を購入した人たちはどうしていたかのか?
実は購入する物件の敷金をその支払いに当てるということをします。
ただ、これは正直やってはいけない方法です。
というのは敷金はあくまでも預り金で収入ではありません。
ただ単に預かっているお金を使っていいわけがありません。
銀行の担保評価は、物件価格の7~8割程度
不動産の建物については、基本的に金融機関はさほど評価が低い場合を除いて、だいたい物件価格の7~8割の担保評価になります。
ということは2割ぐらいの自己資金が必要になります。
では自己資金ゼロの人たちは、今までどうやってフルローンを組んでいたのかといいますと、世間を騒がしていた方法です。
ひとつめは「預金通帳の改ざん」です。
自己資金があるように見せかけるために、金額の0を足したたりするなどをして金額をごまかします。
ふたつめは「二重契約」です。
金融機関に提出する不動産売買契約を売買金額を高くして、実際の契約書の金額は低くして担保力を大きく見せて融資をひっぱてくる方法です。
これらの不正の手口はかなり明らかになってきましたので、今後はこのような方法でフルローンを受けることはできません。
自己資金ゼロで不動産オーナーになるのはやめましょう
こういった事を考えますと、未だに自己資金ゼロで不動産オーナーになれるとみたいなCMを流しているアパートメーカーがありますが、もういい加減止めたほうがいいのではないでしょうか。
不動産オーナーになるためには、自己資金2~3割は必要です。
不動産オーナーに興味がある方はしっかりとお金を貯めて、できるところからコツコツとやるのが大切です。
おいしい話は必ず裏があると考えましょう。

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