賃貸物件の入居者の家賃滞納に悩んでいる
先日、ご自身で賃貸物件の経営・管理をされている、いわゆる自主管理の年配の賃貸オーナー様が当社に相談に来られました。
相談内容は
「入居者が家賃を滞納して困っているのでどうしたらよいか」
というものです。
家賃は滞納して退去する気配がまったくない
滞納額は4ヶ月分ほどで、本人と話すと喧嘩腰で
「来月には退去する。書面は書く気がない。家賃は払う」
の一点張りだそうです。
しかし、その後2ヶ月経っても退去もしなければ、家賃も払わない、とうとう本人及び、連帯保証人とも連絡が取れなくなった。
それで内容証明書を本人と連帯保証人へ送ったが、どちらも不在で戻ってきた。
賃貸オーナー様としては
・本人と以前話した時の内容を録音しているが、これをもって退去したと言えるのか。
・部屋にはまだ荷物があるが、こっちで処分して鍵を交換しても大丈夫か。
・入居者や連帯保証人がそのまま居場所がわからなかったらどうしたらいいか。
この3点について相談されました。
悪質な家賃滞納者へ対処はどうする?
正直なんとも困った入居です。ただこういうケースは
「まずは1日でも早く退去させて、新しい入居者に貸せる状態にする」
これを最優先に考えることが重要です。
入居者や連帯保証人を探したり、話し合いをしても期待できそうにない場合、解決が長引くことは間違いありません。
無断で鍵を解錠したり、室内にある荷物を無断で処分するいわゆる「自力救済」は法律で認めれておりません。
後日、入居者が戻ってきた場合、不法行為に基づく損害賠償請求の恐れがありますので絶対にやめましょう。
そうなると対応としては、公示送達の手続きをとるしか方法はありません。
公示送達とは
民事訴訟法上の意思表示の送達の方法の一種です。
相手方の住所や居場所がわからない場合、裁判所が公示を行うことにより、相手方にその意思表示が到達したとみなす制度です。
その上で、
「建物明け渡しと滞納家賃の請求を行い、解決する方法が安心です」
と、賃貸オーナー様には伝えました。
これらの手続きは正直複雑で、とても面倒なので弁護士や司法書士などにご相談する方が良いことも合わせて伝えました。
残念ならが、時間と費用はかかってします。
しかし、確実にお部屋を貸せる状態にするには、安全な手続きをとりましょう。
現在はお部屋を借りる際は、家賃保証会社に加入させるケースがほとんどです。
当社もほぼ100%、賃貸の入居申し込みの際は家賃保証会社の審査加入を義務付けています。
これによって、入居審査の段階で過去滞納歴がある人の入居を防ぎ、入居後に滞納した場合でも、家賃を弁済し退去の交渉や弁護士・裁判費用まで保証会社が責任を持って負担してくます。
今後新規の入居者に関しては、この家賃保証会社を有効に活用しましょう。
関連した記事を読む
- 2024/11/05
- 2024/11/01
- 2024/10/28
- 2024/10/24
お客様に対して、不動産に関する複雑な内容でも、少しでも分かりやすくご説明できるよう日々努めております。