自分の実家が「特定空家」に認定されないためには(後編)
前回、特定空家にならないためのポイントを2つご紹介しました。
特定空家とは簡単にわかりやすく説明しますと
「放置されて周辺に迷惑抱えている空家」
のことを指します。
そしてそれらは相続などが発生する事が原因になる事が多いです。
なので
・今後の方針はなるべく早い段階で決めたほうが良いですよ
・共有名義の相続は避けましょう
ということをお伝えしました、今回はその続きです。
まずは空家の状況を把握しましょう
空家になる原因は、賃貸物件の空室以外では「親の家の相続」「高齢施設への入居」「本人の転勤や移住」など様々です。
自分が育った家に愛着がある等の理由で処分に踏み切れない場合が多いです。
何年も放置して空家になってから、一度も現地を見ていない方も多いのではないでしょうか?
親から相続した家、あるいは自分が住まなくなった家を「特定空家」にしないためには、
・将来再び住む可能性はあるのか?
・今売却したらいくらになるのか?
・賃貸にする場合は費用がどれくらいかかるのか?
・入居者の需要があるのか?
・その空家がある周辺の環境は今後のどのようになるのか?
などをよく考えて判断する必要があります。
これから地方の都市はコンパクトシティ化へ
福岡などの地方の都市などは、これからコンパクトシティ化の政策が推し進められて、整備地域の枠から外れる場所は住宅の需要が無くなる可能性があります。
コンパクトシティとは?
商業地や行政サービスなどの生活上必要な機能を一定の範囲に集めて効率な生活行政を目指すことです。
つまり郊外に広がった無秩序な生活圏を中心部に集めて、ムダの少ない生活行政を目指そうとするものです。
空家の維持管理が今後きちんとできるか考えましょう
人が住まなくなった空家は定期的に管理、メンテナンスをしないと、あっという間に建物が傷んでしまいます。
2~3年も放ったらかしにすれば、外観からその痛み具合が目立ち始めます。5年も放ったらかしにすれば「特定空家」になりかねません。
それを防ぐには、定期的にしっかりお手入れをすることが大切です。
実家に住むことも考えてみるのはいかがですか?
そもそも相続人の誰かが実家に住めば、空家の手っ取り早い解決策になります。
そうはいっても今住んでいる地域との問題もあるでしょうから、なかなかそううまくはいかないかもしれません。
ただ、本当に無理なのか検討はしてみてはいかがでしょうか。
これだけ長寿高齢化が進んだ今、私達自身も高齢者となっていきます。定年退職後、年金生活になってから親の家を相続することもあります。
その時に家族などの問題もあるでしょうが、実家に戻ることのハードルは低くなるのではないでしょうか。
これからの可能性を考えれば、例えば実家を継ぐまでは賃貸住宅で暮らすのも良いのではないでしょうか。
空家がどんどん増える時代になりました。自分の家やマンションを買う時は「将来、自分の親の家(実家)をどうするのか」を考えておくことは欠かせないです。
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