高齢者の自宅売却トラブルにご注意! 自宅の売却契約にはクーリング・オフが適用できません
高齢者による自宅売却が原因で、以下のようなトラブルが全国の消費生活センターなどに寄せられています
「強引な勧誘で、自宅を安価に売却してしまった」
「解約を申し出たら、高額な違約金を請求された」
「売却後も家賃を支払って住み続けられると言われたのに、解約したい」
クーリング・オフ制度は自宅売却には適用できない理由
宅地建物取引業法では「売主が宅建業者である場合の買主による一定条件下での契約解除(クーリング・オフ)」が定められています。しかし、自宅を売却するケースでは、売主は消費者(一般個人)、買主が宅建業者であるため、この制度の適用対象にはなりません 。
つまり、一度契約が成立すると、売主側からの一方的な解除(クーリング・オフ)はできないという点をご理解ください。
クーリング・オフができないケースの具体例
宅地建物取引業法で定められているクーリング・オフ制度は、「宅建業者が売主」「買主が一般消費者」である場合に、一定条件のもとで契約解除ができる制度です。
一方で、以下のようなケースではクーリング・オフはできません。
①自宅を不動産業者に売却する場合
・高齢者が所有する自宅を不動産業者に買い取ってもらう契約は、売主が消費者、買主が宅建業者となります。
・この場合、法律上はクーリング・オフの対象外となり、一度契約が成立すると無条件で解除することはできません。
②売主が事務所や店舗で契約を締結した場合
・クーリング・オフは「訪問販売的な勧誘で、買主が冷静に判断できない状況」で契約した場合を保護する仕組みです。
・そのため、売主(消費者)が自ら不動産会社の事務所に出向いて契約した場合には、クーリング・オフの対象になりません。
③不動産売買契約の締結後に登記が済んでいる場合
・契約後すぐに所有権移転登記がされてしまうと、もはやクーリング・オフを行使することはできません。
④「事業用」として契約した場合
・不動産を売買・賃貸する目的が「事業用」とされると、法律上は「消費者」ではなくなります。
・その結果、クーリング・オフ制度の対象から外れることになります。
不動産売買においては「一般消費者を保護するクーリング・オフ」が適用されないケースが多いため、「あとで取り消せるだろう」と安易に契約しないことがとても重要です。
トラブルを防ぐためのアドバイス
① 納得できないことを解決するまで契約しない
手続きが複雑なため、販売先・価格・契約内容など不明点があれば納得できるまで契約すべきではありません 。
② 勧誘に迷惑を感じたら、はっきり断る
不動産業者が「今だけ有利な話」などと訪問や電話を繰り返す場合、自宅の売却意思がないことを明言し、継続的な勧誘をやめるよう伝えましょう。
③ 高齢者特有の判断力低下を考慮する
誤った説明やリースバック契約などにより、後からトラブルになるケースがあります。家族や専門家と相談を 。
④ 万一トラブルになったら消費生活センターへ相談
「188(いやや!)」の消費者ホットラインや自治体の相談窓口に連絡を。記録を残すことも非常に重要です。
国交省が禁止している業者の勧誘行為例
宅地建物取引業法では、以下のような悪質な勧誘行為を禁止しています。
・不確実な将来利益を断定的に語る行為
・威迫・脅迫じみた勧誘
・深夜や早朝など迷惑な時間帯の訪問・電話
・一度断ったのに勧誘を続ける行為
これらの行為を受けた場合は、日時・会社名・担当者名・やり取りの内容などをしっかり記録し、その不動産業者の免許行政庁(国交省または都道府県知事)に連絡してください。
まとめ
●自宅の売却契約にはクーリング・オフは適用できません。
一度契約が成立すると、原則として解除は困難になります。
●「よくわからない」「納得できない」場合は、契約を急がないことが重要。
ご家族や専門家とも相談して慎重に判断を。
●勧誘に迷惑を感じたら断る権利があります。
遠慮せず、意思表示を明確に。
●トラブルの際には消費生活センターや行政へ早めの相談を。
記録(日時・内容など)を取っておくと、後の対応がスムーズです。
私たち不動産業者としても、お客様が安心してご判断いただけるよう、丁寧・誠実な説明と対応を心がけてまいります。不明点やご不安があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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