【賃貸経営】サブリース契約はトラブルに注意?よくある問題点と失敗しないための基礎知識
金融庁、消費者庁、国土交通省の3省庁が連名で「アパート等のサブリース契約を検討されている方は、契約後のトラブルに注意してください!」という異例の注意喚起を行っているのをご存知でしょうか?
「家賃保証があるから安心」といううたい文句で広まったサブリースですが、近年、契約内容をめぐるトラブルが社会問題化し、業者を規制する新しい法律(サブリース新法)も施行されました。
これから賃貸経営を始める方や、すでにサブリース契約を検討しているオーナー様に向けて、実際に起きている問題点と注意すべきポイントを分かりやすく解説します。
賃貸経営での「サブリース契約」とは?
サブリース契約を一言でいうと、「管理会社(サブリース業者)がオーナー様から物件を丸ごと借り上げ、それを入居者に転貸(またがし)するシステム」のことです。
一般的な管理委託とは異なり、オーナー様の直接の契約相手は「入居者」ではなく「サブリース業者」になります。サブリースの成り立ちにはいくつか種類がありますが、代表的なのは以下の3パターンです。
1.自己所有物件の借り上げ: オーナー様がすでに持っているアパートなどを業者が借り上げるケース
2.購入物件の借り上げ: 業者が販売する投資用物件を購入し、そのまま業者が借り上げるケース
3.建築+借り上げ(最も多いケース): 大手ハウスメーカーなどでアパートを建築し、その関連会社やパートナー会社がセットで一括借り上げ・管理を行うケース
なぜ不動産オーナーはサブリースを選ぶのか?
オーナー様にとって最大のメリットは、「空室リスクの回避」と「管理の手間が省けること」です。
入居者募集、クレーム対応、退去時の精算などの煩わしい業務をすべて業者に任せられるうえ、「最長30年の一括借り上げ」「空室が出ても毎月定額の家賃を保証」といった魅力的な条件が提示されるため、将来の安定収入を期待して契約を結ぶ方が多くいらっしゃいます。
社会問題化したサブリース契約の相談事例
しかし、良いことばかりではありません。消費者庁の「消費者ホットライン」などには、サブリースに関する深刻な相談が多数寄せられています。
トラブル事例1:強引な勧誘に関する相談
・「実家の母に対し、『アパートを建てて一括借り上げにすれば安心』と、断っても昼夜問わずしつこく勧誘してくる」
・「『相続税対策になる』と高齢の父にアパート建築を迫る営業電話が止まらない」
トラブル事例2:予期せぬ費用負担の相談
・「10年前に建築とサブリースをセットで契約したが、次々と『設備の修繕が必要』『特約システムへの加入が必要』と高額な費用負担を強いられている」
・「シェアハウスの建築・サブリース契約を結んだが、事前の説明と違う部分が多く、将来が不安になっている」
トラブル事例3:突然の「家賃減額」の相談(最も多いトラブル)
・「投資用物件を購入したが、わずか1年で『想定より入居者が集まらない』と、家賃保証額を大幅に下げられてしまった」
・「15年前に親が建てたアパート。『周辺相場が下がった』と賃料を減額され、毎月のローン返済が赤字になってしまった」
・「2年ごとの契約更新のたびに、保証家賃の引き下げなどオーナー側に不利な条件を突きつけられる」
サブリース業者などによる悪質な不正行為
過去には、一部の悪質な業者による以下のような不正行為が発覚し、大きなニュースになりました。
・家賃や入居率の偽装: 実際の相場よりも高い家賃が取れるように事業計画書を改ざんし、物件の価値を高く見せかけて、金融機関から多額のローンを引き出す。
・融資資料の改ざん: 自己資金がないオーナーの預金通帳のコピーを書き換えたり、一時的に口座に大金を振り込んで「見せ金」を作ったりして、不正に銀行の融資審査を通す。
現在では審査が厳格化されていますが、こうした「無理な事業計画」に乗せられてしまうリスクには常に警戒が必要です。
国土交通省の注意喚起と「サブリース新法」
度重なるトラブルを受け、国土交通省はサブリース契約に潜む「3つの最大のリスク」を警告しています。
1.賃料は途中で「減額」されることがある(永久に同額が保証されるわけではない)
2.業者側から契約を「途中解約」されることがある
3.老朽化に伴う大規模修繕など、契約後もオーナーの費用負担は発生する
また、2021年には「サブリース新法(賃貸住宅管理業法)」が全面施行されました。これにより、業者が「家賃は絶対に下がりません」と誤解させるような誇大広告や、強引な勧誘を行うことが法律で厳しく禁止されました。
また、契約前に「家賃減額のリスク」を必ず書面で説明することが義務付けられています。
まとめ:賃貸経営を成功させるために
サブリースは正しく利用すれば有効な手段ですが、契約書に書かれている「減額改定」や「解約条件」などのリスクを十分に理解しないまま契約してしまうと、後々大きな後悔につながります。ローン返済を含めた現実的な事業計画を立てることが不可欠です。
賃貸経営のトラブルを防ぐには、地域の賃貸需要を正しく把握し、メリットだけでなくリスクも正直に伝えてくれる信頼できる不動産会社選びが重要です。
創業58年を迎えるフクエイホームでは、福岡市博多区、春日市、大野城市のエリア特性に精通した地域密着の視点から、オーナー様の大切な資産を長期的に守る最適な賃貸経営プランをご提案いたします。
なお、当社では後々のトラブルの原因となりやすい「サブリース・空室を含む全棟の家賃を固定で保証する一括借り上げ(マスターリース契約)」は行っておりません。
目先の表面的な安心感よりも、地域の賃貸相場に合わせた適正な募集活動と、オーナー様との二人三脚による堅実な管理体制こそが、大切な資産と利益を長期的に守る最善の策だと確信しているからです。
サブリース契約などの不動産投資に不安を感じる方や、現在のアパート経営を見直したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
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