自分の建物を解体する時に、注意しなければいけない事は?
色々な事情で自分の建物を取り壊す事になった時に、業者に解体を依頼することになると思います。
建物の解体は、ただ単に壊して捨てるだけではありません。
近隣へ迷惑をかけないための配慮が大切ですし、廃棄物の処理にあたっては法令を遵守してしっかり対応することが求められます。
建物の解体工事は色々と大変です
「解体工事は壊して捨てるだけだからそれほど高くないだろう」などと考えていたらそれは大きな間違いです。
解体現場では防音・防塵や隣の家に影響を及ぼさないように養生も必要になります。 そして解体した建物の部材などは「産業廃棄物」として法律に従った処理をしなければなりません。
解体する箇所に関しても
・建物の基礎の撤去
・別棟の車庫・カーポート等の物置の取り壊し
・土間コンクリートの撤去
・堀や門扉・門柱の解体撤去
・庭の植栽の抜根・撤去、庭石の撤去
・残置ゴミの処分
などなど住宅部分以外の解体・処分にも費用がかかります。また、リサイクル法の申請費用、解体工事に使う重機の回送費用も必要です。
建物の解体工事は意外と費用がかかります
解体場所の立地条件によっても費用は変わってきます。
例えば・・・敷地前の道路が狭いために重機やトラックが入ることがきない場所などは、解体はすべて手作業になってしまうために、人手や手間がかかり通常より割高になります。
一般的に解体工事費用の目安は、単純な解体は・撤去・処分だけで建物1坪(約3.3㎡)あたり、木造住宅なら3万円~4万円、鉄骨造住宅なら5万円~6万円、鉄筋コンクリート造(RC造)住宅なら7万円~8万円といったところです。(あくまでも参考程度でお考え下さい)
これに建物の床面積とは別にさまざまな付帯費用が加算されます。建物を解体するのは色々と費用がかかります。
建物を解体をする際には何よりも近隣の方への対応が重要です
不動産の建物(マンション・アパート・戸建て等など)の解体工事にあたって大切なことは、金額の若干の違いよりもむしろ「近隣対策の丁寧さ」です。
これが疎かになると、例えば不動産売買の売主さんであれば後を濁すことになり、買主さんでこれから家を建てるのであれば、今後の近所付き合いの関係に影響を及ぼすことにもなりかねません。
解体工事では騒音、振動、粉塵、飛散などさまざまな障害が生じます。
その為に近隣住民の方に迷惑を及ぼさないようにするのは大事ですが、音や振動などはある程度やむを得ないものについて、気分を害することがないように配慮する事も大事です。
また隣にが老朽化が進んでいる建物があれば、解体工事の際に亀裂などの被害が及ばないように対策もしなければなりません。
以前、福岡市早良区の西新 中西商店街内で鉄筋コンクリート造2階建ての店舗が解体中に倒壊した事故がありました。
作業員や通行人を含めてけが人はいなかったそうですが、通常は通行人が多い商店街通りなので、一歩間違えば大惨事の可能性もあり、まさに不幸中の幸いでした。
解体工事をする際には、解体を依頼する業者に近隣対策についてどのように取り組むのかよく説明を聞いておきましょう。

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