令和5年度 福岡市博多区・春日市地域の不動産市場の動向
当社(フクエイホーム)が所属しております(公社)福岡県宅地建物取引業協会では、毎年不動産売買・賃貸仲介や管理を行う県内49社の宅建業者を対象に、1月から3月にわたってヒヤリング・インタビューを行います。
その結果を踏まえて、福岡県内の主要エリアの不動産市況について発表しています。
この度、令和5年度の不動産市況について発表されましたので少しご紹介します。
福岡県内の不動産市場の概況
国土交通省は令和6年3月26日に同年1月1日時点の公示地価を発表しました。
それによると、福岡県地価上昇率は、全用途平均5.7%・住宅地5.2&・商業地6.7%あり、上昇値点数も前年に引き続き増加しています。
住宅地は、福岡市とその周辺を中心としたマンション用地の需要拡大、商業地は、コロナ収束による観光客数の増加に伴うホテル需要や店舗取引の活性化などが主な要因と考えられます。
福岡市の不動産市場の概況
福岡市の地価は住宅地で9.6%、商業地で12.6%上昇し、全国の県庁所在地で最も高い上昇率となりました。
商業地の地価が4年連続全国トップの上昇率となった福岡市は、天神ビッグバンや博多コネクテッドなど大規模再開発の影響で、オフィス需要に加え、ホテルや飲食店の取引が活発化しています。
また、福岡市営地下鉄七隈線が博多駅へ延伸し、沿線の利便性が増したことでm早良区加茂駅周辺の上昇率が12.8%と高くなりました。
福岡市博多区の不動産売買の動向
・博多駅周辺の不動産価格上昇で人口が南に移動、西鉄大牟田線 桜並木駅の新設で新築マンションが相次ぎ建設
博多駅周辺の不動産課価格が上昇し、人の動きが南に向かっているため、JR竹下駅周辺に熱い視線が集まっています。
令和10年末に操業を終えるアサヒビール博多工場のその後にも期待が寄せられています。
博多南・竹下・山王地区はファミリー層が多く、人口の増加に伴う児童数の増加で、今春、春住小学校の校舎建て替えがおこなわれたことにより問い合わせも度々あり、新築物件にも動きがあります。
最近まで竹下駅徒歩約10分の築20年のマンション(65㎡)の価格はリフォーム無しで約900万円でしたが、今では1,500万円にまで上昇しています。
JR笹原駅周辺も竹下人気に引っ張られて、近年注目されています。
西鉄井尻駅にも近く、福岡市南区へのアクセスが良いのも人気の要因です。
東那珂・板付エリアの土地は高止まりの傾向です。
10年前は坪35万円だったものが60~70万円になっています。
ただ、新築住宅の売れ行きは鈍っており、値段も下がるのではと予想されています。
雑餉隈エリアにおいては、西鉄桜並木駅が新設され、周辺では新築マンションの建設が相次いでいます。
桜並木駅から徒歩7分くらいの筑紫道路沿いで坪100万円位が相場となっています。
福岡市博多区の賃貸の動向
・博多駅周辺に福岡大学の学生増、駅東で専門学生が減少
博多駅東は単身者が多く、単身用の住宅が足りない状況です。
人の出入りも多く、空室が出てもすぐに決まっており、特に引っ越しシーズンは、築古物件の賃料を数千円上げても決まるほどです。
夫婦二人世帯には1LDKが人気で、2LDKも増加しています。
広い部屋が少ない中、博多駅東の古いマンションには3~4LDKがあり、70㎡の3LDKで家賃が12~13万円ほどです。
最近では地下鉄七隈線延伸で七隈方面に通学が可能になったため、博多駅周辺には福岡大学の学生が増えています。
一方で、コロナの影響もあり、博多駅東に多かった専門学校の学生が少なっており、リモート授業が終わって学生の動きは戻っていない状況です。
民泊業者の動きは活発化し、賃貸にも民泊にも使えそうな設計の建物が増えいています。
春日市の不動産賃貸・売買の動向
【賃貸】徐々に空室増加、空室対策をしても家賃のアップは厳しく
賃貸市場は、ほぼ空室ゼロの状態でしたが、徐々に空室がではじめています。
畳をフローリングに変更したり、モニター付きのインターホンの設置などで空室対策をすると入居は決まるが、一緒に家賃を値上げするとたちまち決まらなくなってしまう状況です。
【売買】西鉄春日原駅周辺に変化はなく、地価の変動もありません
坪単価が上がり、取引も増加していた不動産売買の市場ですが、売れ行きは芳しくなく、不動産の買取業者も値段を下げないと購入しなくなっています。
狭小の新築住宅は4,200万円ほどが上限で、土地は3,000万円以上になると売れにく状況です。
新築が高くなりすぎたため、築10年くらいの分譲マンションを、フルリノベーションして購入時より高い値段で販売している物件もあります。
今年は大野城市の不動産市場の動向レポートはありませんでした。
以上、令和5年度の福岡県・福岡市博多区・春日市の不動産市場の状況レポートの一部を紹介しました。
関連した記事を読む
- 2024/11/29
- 2024/11/05
- 2024/11/01
- 2024/10/28
お客様に対して、不動産に関する複雑な内容でも、少しでも分かりやすくご説明できるよう日々努めております。